歯のホワイトニングをする前に知っておきたい黄ばみの種類と原因

ホワイトニング歯磨き粉

白くて美しい歯に憧れている人も多いでしょう。

歯が黄ばんでいると実年齢よりも5歳老けて見えるとも言われており、健康上はもちろんのこと、美容上の観点からも白い歯を保つことはとても大切です。

そこで今回は、歯が黄ばんでしまう原因とその対処法についてご紹介します。

歯の黄ばみの種類

歯の黄ばみには大きく分けて外因性と内因性の2種類があります。

外因性の黄ばみ

外因性の黄ばみは外部からの歯に対する着色で、この場合には着色料の付いた食物の摂取タバコのヤニによるものの2つの原因が考えられます。

これらの外因性の着色については、ステインクリアをうたっているものなど洗浄効果の高い歯磨き粉を使用することである程度除去することができるでしょう。

内因性の黄ばみ

もう1つの理由が内因性の黄ばみです。

この場合は歯の表面のエナメル質がステインなどによって着色してしまっているのではなく、歯のエナメル質そのものが薄くなってしまっていることによって内側の象牙の部分が見えやすくなってしまっていることが歯の黄ばみの理由です。

この内因性の黄ばみには加齢歯磨きのし過ぎ歯軋りなどが原因の場合と、かつて風邪薬のシロップなどに使用されていたテトラサイクリン系の抗生物質を0歳から12歳までの歯の形成期に服用していたことが原因の場合があります。

歯の黄ばみが内因性である場合にはよほど重度でない限りは自宅や歯医者で根気よくホワイトニングを続けることで白さを再び取り戻すことができますが、重度の場合にはセラミックによる審美治療が必要な場合もあります。

歯の黄ばみの原因は?

ステイン【外因性の黄ばみの原因】

歯の黄ばみが外因性である場合、その大きな原因は摂取する食物にあります。

歯の表面はエナメル質で覆われていますが、この表面の部分に着色料の付いた食物に含まれる成分が付着することでステインという落ちにくい着色汚れになってしまうのです。

ステインの付着がたまってくると歯のエナメル質の色素が汚れてしまい、それが黄ばんでいるように見えるようになります。

一般的に着色がある食物として知られているのは

  • 紅茶
  • コーヒー
  • チョコレート
  • ブルーベリー
  • カレー

などです。

紅茶やコーヒーにはカフェインやタンニンが多く含まれており、これらは摂取すると唾液の中のカルシウムのような金属イオンと結合します。

そして歯の表面を覆うペリクル層という膜に付着し、歯の表面に残留することで黄ばみやステインの要因となってしまいます。

色の濃い飲み物としては紅茶よりもコーヒーの方が歯に着色しそうですが、実際には紅茶の方が多くタンニンが含まれているため歯が黄ばみやすいので気をつけましょう。

ブルーベリーやワイン、チョコレートに多く含まれるポリフェノールもステインの原因となります。

ポリフェノール自体には抗酸化作用があるためアンチエイジングなどの美容目的には良いですが、食べ過ぎると歯の黄ばみを促進するので注意が必要です。

またカレーには天然の着色料としてウコン(ターメリック)が含まれています。

このウコン(ターメリック)も歯に付着しやすく、時間がたてばたつほど落ちにくくなってしまいます。食べた後にはすぐに歯磨きをすることが大切です。

内因性の黄ばみの原因

一方で黄ばみが内因性であった場合には外因性とは原因が異なります。

内因性の黄ばみの原因は、歳をとってくると歯の表面のエナメル質が少しずつ薄くなっていくので内側にある象牙質の部分が見えやすくなることです。

また内側にある象牙質そのものも加齢によって色が濃くなるのです。

このことによって、歯にステインなどが付着していなくても歯が黄ばんでいるように見えてしまう、というわけです。

またテストサイクリン系抗生物質の服用が原因の場合も外因性ではない黄ばみをもたらします。

歯の黄ばみの原因がステインの付着ではなくこのような内因性のものであった場合、外因性の場合のように研磨剤の入った歯磨き粉を使用してはいけません。

そうするとかえって歯の表面が削られてしまってより象牙質が見えやすくなってしまい、黄ばみ対策には逆効果となってしまうので気をつけましょう。

その他の歯の黄ばみの原因は?

歯の黄ばみが外因性であった場合、着色料の付いた食物とは別に2つの原因が考えられます。

1つはタバコのヤニで、もう1つの原因は虫歯やその治療のための詰め物、被せ物です。

タバコのヤニ

タバコのヤニは外因性による歯の黄ばみの中でも最も厄介なものと言われています。

その理由はタバコのヤニの成分であるタールが粘着質であることです。

歯の表面にはエナメル質を酸から守るペリクルというものがあり、このペリクルが粘着質なため着色料が歯に付着してしまう原因となります。

通常の食物の着色料の場合は粘着質なのがペリクルだけなので比較的落としやすいですが、タバコのヤニの場合にはペリクルとタールが両方粘着質なのでより落としにくくなってしまうのです。

虫歯

また外因性の黄ばみのもう1つの原因として挙げられるのが虫歯です。

歯が虫歯になってしまうとその歯は最初は黄色くなりますが、そこから徐々に色が濃くなって茶色くなり、さらに悪化すると黒く変色してしまいます。

そしてこの虫歯が悪化してしまってその治療のために詰め物や被せ物をした場合には、最初の2、3年は変化がありませんが、詰め物の金属が少しずつ溶け出すことで徐々に歯や歯茎が黒く変色してしまう原因となります。

そのため虫歯が原因で歯が黄ばんでしまっている場合には一刻も早い治療が大切だと言えるでしょう。

歯を白くする方法は?

歯を白くするにはまず、外因性の理由によって黄ばんでいるのか、あるいは内因性の理由によって黄ばんでいるのかを見極めることが大切です。

食物の着色料やタバコのヤニ、虫歯など、外因性の理由によって黄ばんでしまっている場合には歯磨きなどの歯のクリーニングによってある程度除去することができます。

一方で汚れが深刻な場合や加齢など内因性の理由によって黄ばんでしまっている場合には、過酸化水素水などの消毒薬を使って歯を漂白するホワイトニングを行うのが効果的です。

ただしこのホワイトニングは保険外治療となるため、歯医者などで行うとかなり料金が高くなってしまいます。

セルフホワイトニング

そのため、より安価で手軽に行う方法として自宅でホワイトニングをする方法も人気です。

ただし気をつけなければならないのは、自宅で手軽でホワイトニングする方法としてよく重曹を使ったホワイトニングが取り上げられますが、この方法はホワイトニング効果があるのではなくクリーニング効果のある方法だということです。

また重曹には研磨作用があるため、磨きすぎると歯を痛めてしまう危険性があることも見逃してはならないポイントです。

ホワイトニング歯磨き

そこでおすすめなのがホワイトニング効果のある歯磨き粉の使用です。

このホワイトニング効果のある歯磨き粉にも過酸化水素水などは含まれていませんので実際にはクリーニング効果のあるものですが、汚れを効率的に落とすこのできる成分を含有することによって研磨作用を抑えても効果の高いものが多く販売されています。

まとめ

きれいな白い歯を保つために必要なことはこまめでていねいな歯磨きを行うことですが、同じくらいに大切なことは黄ばんでしまっている原因を知ることだと言えるでしょう。

対処法を間違えるとかえって黄ばみを促進してしまうことにもなりかねません。

それぞれの原因による黄ばみには対処法がありますので、悩んでいるという人はまず、なぜ黄ばんでしまっているのか、その理由について考えてみるのがおすすめです。

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